【ゲーム】も【組織】もデザインする。 ードリコムのデザイン部長が大事にするモノづくりへの姿勢って何?

デザイン部では部長、プロダクトではデザインリーダーを兼務する松原さんに、気になる質問をぶつけてみた。
冬の寒空の下、ドリコムの半袖Tシャツ姿で佇んでいる松原さんは、少し震えているように見えたー。

デザイン部長・デザインリーダーって、一体何をする人?
――プロダクト・組織、それぞれでの松原さんの役割と業務内容を教えていただけますか?

松原:プロダクトではあるゲームのデザインリーダーをやっていて。開発〜運用にかけてやっているんですけど。
開発はUI開発含め少人数で作っていたので、版元様へのテイスト提案、市場を見ての価値追加の提案から、ユーザーさんが求めている世界観や表現の模索等をしていました。
対外的にはそんなかんじで。内部は、運用を前提とした開発をテーマにしていたので、運用しやすい構成っていうのを第一に置きつつ、1年後2年後でも古く見えないようなデザインになるように気をつけていました。
でも、今流行りのゲームに合わせてあんまりにもオシャレなデザインにしても、ユーザーさんは「これじゃない」ってがっかりしてしまうだろうし。
「そうそう、こういうのだよね」っていうところを外さないように、みんなでやってました。社内のそのゲームのファンの人たちにめちゃくちゃ違和感ないか聞きまくってましたね。
運用に入ってからは、本当にスピード感が求められてるから、もうどんどん出す!みたいな。
――プロダクトがそんな忙しいなか、デザイン部の部長もされて。こちらはどのような業務になるのでしょうか?

松原:((寒い))何をやってるんだろう………。 わかんない!
(大笑い)
松原:(笑いつつ)基本的には、グループ長や直下のメンバーと話し合って。デザイン組織全体をどうしていくか、とか。陰ながらメンバーのことはずっと見ていて、みんなが迷いそうになったら軌道修正するようには気をつけてます。
それは結局、今まで自分がドリコムで7年経験して感じたイケてない部分とかを、自分は絶対やらないようにするっていうことを徹底しているだけ。そんな感じかなぁ。
あとなんかね、組織は庭!庭と一緒。何もせずずっと同じ状態でいることはできないんだよ!
みんな生き物だから、いろんな生活をする中で考え方も変わっていくものだから。
ちょっとずつずれて、みんな頑張っているのに、よくわからない、みたいにすぐなってしまう。
大きなことをやる必要は無いけど、細かく永遠に向き合い続けることが大事。それをやろう、と思っています。
――なるほど、とても大変そうです。それぞれの役割の魅力って、どんなところにあるんでしょうか?

松原:デザインリーダーとしての魅力は、、そうですね。さむぅ。。
たとえば自分が大好きな作品がゲーム化されるって聞いたら、とても期待するじゃないですか。それが出てみたら、判で押したようなものだったらすごくがっかりする。だれもこの作品を好きじゃないのか、みたいな。
それはすごく悲しいしその作品に関わる全ての人のこれまでの時間や想いを考えると。(がっかりするようなこと)それをしたくない。
もっと大きな魅力はあると思うけど、デザインの責任者として「これじゃあだめでしょ」って所を防いで世に出すことが出来ることや、
矢面に立って動き回ることができるのが魅力だと思います。
逆に、リードしか対外的に戦えない。リードには責任を負う代わりに発言や行動する権利がある。メンバーから見て、戦う力があるデザインリーダーが頑張らないのは一番よくない。「べつにやんなくていいよ」「これでいいじゃないですか」という言葉で諦めてはダメで、デザイナーとして品質をストイックに追い続けられるかどうかが品質を大きく上げると思っています。できなくてもいいから、そう在ろうと思い続けてほしい。寒い。
それぞれ役割の魅力ってなんだろ
――部長業務の魅力は?
松原:……無いです。(笑)
――使命感、のようなものですか?

松原:部長業務の魅力……。魅力ねぇ……。
まあさっき言ったことと同じで、業務は「キレイにし続けること」。なんでキレイにし続ける必要があるかと言うと、みんな(デザイナー)が不要なことで悩まないようにしたいからなんです。
いろんなことに不安になったり疑ったりしながら日々の業務に取り組むのはとてもしんどいこと。正解かどうかというより、この人がそう言うなら間違っていてもしょうがないよね、って思ってもらえるような信頼関係のある組織にしたい。私自身もそうで、そう思わせてくれる上司だったから頑張ってこれたと思います。たまに暴れましたが。
みんなどう思っているかはわからないけど、私から見るとドリコムのデザイナーは本当にみんな優秀。本当に優秀だから、みんなが本当にモノづくりに集中できる環境にしたい。そういう組織にしようと決めれることや環境を作るために動けるところが、部長業務の魅力かなと思います。
もっとふざけてもいい
――では最後に、松原さんの今後の展望や野望を教えてください!

松原:野望かあ。100時間寝たい。
(大笑い)
…まあでも。みんながいつもやりたいことがある状態にしたいです。無いわけじゃないんですけど。会社でBBQしたいでも、枕投げしたいでも、何でもいいんです。そんなノリでもっともっとふざけてもいい、余裕のある環境にしたいです。
勉強してレベル上がって強くなってできるコトや人が増えていくのは楽しいけど、やっぱりその強さで遊んでみたい。最後はエンドコンテンツに挑んでみたいじゃないですか。
ドリコムをエンドコンテンツに挑める会社にしたい。
野望は全クリ。トロフィーコンプリート!

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