イラストを描くときの「何か違う!?」失敗を極力減らす方法
- 2020.01.16
- Tech
- イラスト, キャラクターデザイン, デザイナー

自己紹介
デザイナーで入社6年目の尾崎です。
IPのアプリで、シナリオの素材やバナーの作成をし、2Dイラストの発注まわりを経て
今はキャラクターデザイン、イメージイラストなどを描く仕事をしています。
イラストを描く上で1番つらいこととは?
イラストを沢山描いてきて個人的に一番つらいのは「失敗」でした。
「失敗」とは??

こんな感じ脳内でイメージしたものを描いていくと
途中で「あれ、何か思ってたのと違う!」という迷走に陥る事はありませんか。
試行錯誤やある程度の失敗は上手くなる上で必要ですが
こういう失敗を何度も重ねると自信やモチベーションを下げてしまうのではと思います。
今回はこの「失敗」を極力減らす考え方を私の経験もかねてお話できればと思います。絵を描くのに慣れていない、よく失敗して悩んでいる方は是非参考にしていただければ幸いです!
良い絵とは? - 大切なのは描く前の”情報整理” –
基本的な技術面もあるかと思いますが、
一番は描く時に情報を上手く整理できていないことだと私は考えています。

絵はざっくりあげるとこういう情報で構成されています。
良い絵(魅力的な絵)というのはこれら各々がとても良く描けているということだと考えています。
これらの情報を一度にいきなり描き上げようとしてしまうと、情報が整理できず失敗確率が高くなります。
そこで、以下のような工程を試してみてください。
この順序で進めていくと失敗がかなり減ると思います!
①テーマ
②構図
③配色
④タッチ
実際自分がこの描き方をして失敗がかなり減ったので、試してよかったと思っています。
私が描いた絵をつかってどう描き進めたかを説明します。
①テーマ

絵の核。コンセプト。
発想力が求められるのでアイデアの引き出しを増やすことが大事です。
よいコンセプトであればあるほど絵に面白みや説得力が増すので、見る人に共感してもらえます。
絵を描く前にまず文字でアイデアを書き出していくのも良いでしょう。
今回のイラストのテーマは「和風×SF」です。
鬼の少女が武器を手に敵と戦う・・・というイメージです。
②構図

良い構図の絵はぱっと見たときに目を惹く効果をもたらします。
納得がいくまで案だしをします。構図の案がある程度固まるまでは上図の程度までラフに描くほうが負担が少なくすみます。線のみでざざっと描いてみてください。
ある程度固まると次はもう少し精度を上げて書いていきます。
同時に明暗もざっくりつけていきます。
この時まずグレースケールで描いてみて下さい。良い構図は白黒の状態でも良い見栄えになります。

上図は明度や各々のサイズ感にも差がないので何をメインに伝えたいのかが分かりにくくなっています。

手前のキャラを一番見せたいので建物とキャラのサイズ感にもっと差をだしてみました。
さらに手前は逆光のように暗めに、背景は広い空間であるというのを表現するために明るくして明暗にも差をつけました。
③配色

明暗の関係性をまもりつつ、配色をしていきます。
工程をしっかり踏んで描いていけば、ここで見栄えが悪いのは構図ではなく、配色の問題だとわかるので、描き直したり前工程に戻る必要はなくなります。
このイラストは描いてる途中に衣装をしっかり見せたいなどの意見があったので、所々修正しつつ進めていきました。
④タッチ

描く人の個性が伝わりやすいところで、ここは時間をかけてセンスなどを磨いていくのが大事かなと思います。
私は少し手書き感が残るイラストが好きなので、ブラシの設定にこだわっています。
絵の全体図をみながら、密度が足りない箇所にアイテムを書き足したりしてバランスをみながら調整していきます。
最後に紙のようなテクスチャを配置して質感をだして完成です!背景はもっと書き込むべきなのですが、今回は短時間で沢山書き上げるというゴールがあり、ここでストップしました。
まとめ
先程お話したとおり、各工程を意識して描いていけば、絵自体がボツになることはかなり減るかなと思います。
失敗した場合でもどの工程で問題だったのか振り返ることが出来るので、同じ失敗の防止になります。
また、自分がどこの工程が苦手なのか分かるので、練習する際はそこを重点的に練習するなど、役にたつのではないでしょうか。
個人的な考えですので、あくまで参考としてみていただけますと幸いです!
最後まで読んでくださり有難うございました!
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